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はじめての新卒採用、何から手をつけるか

就職活動中の学生2名と面談する採用担当者

新卒採用を始めようと思ったとき、多くの会社がまず求人媒体を探します。ただ、募集を出す前に決めておくことがいくつかあります。そこを飛ばすと、応募が来ないか、来ても長く続かないかのどちらかになりがちです。

この記事では、はじめて新卒採用に取り組む会社が、何をどの順番で準備すればいいのかを整理します。

まず、スケジュールを知る

新卒採用は日程が決まっています。思い立ったときに募集を出せるものではありません。

高卒(2027年3月卒業)の場合

  • 2026年6月1日 — ハローワークへの求人申込受付が開始
  • 2026年7月1日 — 学校への求人申込・学校訪問が解禁
  • 2026年9月5日 — 学校から企業への応募書類提出が開始
  • 2026年9月16日 — 選考・内定の開始

大卒(2027年3月卒業)の場合

  • 2026年3月1日 — 広報活動の開始
  • 2027年6月1日 — 選考活動の開始
  • 2027年10月1日 — 内定の開始

いま準備を始める会社が最初に迎える本番は、2028年3月卒の採用になります。高卒であれば2027年6月のハローワーク申込が入口ですから、準備に使える時間はおよそ9か月。長いようですが、これから挙げる準備を考えると、ちょうどいい長さです。

ステップ1:なぜ新卒なのかを、言葉にする

中途採用と新卒採用は、別の活動です。中途は「すでにできる人」を探す活動、新卒は「これからできるようになる人」を迎える活動。ここを混同したまま始めると、必ずどこかで無理が出ます。

新卒を採る理由は会社によって違います。組織の年齢構成が偏っている。社内の空気を変えたい。自社のやり方を一から覚えてほしい。10年後の担い手を育てたい。

どれも正当な理由です。大事なのは、それが言葉になっていること。ここが曖昧なままだと、求人票に書く内容も、面接で見るポイントも、学生への説明もぶれます。

ステップ2:受け入れる体制があるか確認する

新卒は入社後しばらく、戦力にはなりません。そのあいだの人件費と、教える側の時間を、事業として吸収できるかどうか。

具体的には次の3つを確認します。

  • 入社後1年間、誰が教えるのか
  • その人の業務時間は、教えるぶん確保されているか
  • 教える内容は決まっているか、それとも都度対応か

ここが厳しいまま採用に踏み切ると、入社した本人が放置され、結果として辞めてしまいます。採用してから辞められるのが、いちばん損失の大きい失敗です。 体制が整っていないなら、採用より先にそちらを整えるほうが早道です。

ステップ3:どんな人に来てほしいかを、具体的にする

「明るい人」「素直な人」では設計できません。次のところまで具体化します。

  • 入社してもらったら、どの仕事を任せるのか
  • 3年後、どうなっていてほしいのか
  • その仕事で成果を出している人に、共通する行動は何か

ここまで落とし込むと、求人票に書くべき言葉が決まります。面接で何を見ればいいのかも決まります。逆にここが曖昧だと、面接官によって評価がばらばらになり、「なんとなく良さそう」で選ぶことになります。

ステップ4:伝える材料をつくる

学生が知りたいのは、待遇だけではありません。

  • どんな仕事をするのか(1日の流れ)
  • どんな人が働いているのか
  • 入社1年目は何をするのか
  • 会社はこれからどこへ向かうのか

求人票の枠だけでは、これらは伝えきれません。会社案内、写真、動画、採用ページを組み合わせて補います。とくに動画は、職場の雰囲気という文章にしにくいものを、そのまま届けられます。

高卒採用では、見ているのが本人だけではないという点も重要です。先生と保護者も見ます。 学生本人が魅力を感じても、周りの大人が不安に思えば話は進みません。会社の実態が伝わる材料を、きちんと用意しておく必要があります。

ステップ5:見てから応募までを、つなぐ

求人票を見て興味を持った学生は、まず会社名で検索します。

そこで何も出てこない。出てきても情報が古い。スマートフォンで開いたら文字が小さくて読めない。このどれかに当たると、そこで止まります。求人票をどれだけ作り込んでも、次の一歩で切れてしまいます。

求人票 → 検索 → 採用ページ → 応募。この流れが途切れていないか、実際に自分のスマートフォンで一度たどってみてください。

よくある失敗

  • 募集開始の直前に準備を始める — 求人票の締切に追われ、中身を詰める時間がなくなります
  • 待遇の話しかしていない — 給与と休日だけで選ばれた場合、より条件のいい会社が出てきたときに比較されます
  • 写真が建物の外観だけ — 学生が知りたいのは、そこで働いている人です
  • 応募方法が分かりにくい — 問い合わせ先が電話番号だけ、という会社は今も少なくありません
  • 採用してから育てる人がいない — ステップ2の話です。ここが最も多い失敗です

まとめ

新卒採用は、募集を出す作業ではありません。自社を説明できる状態にする作業です。

なぜ新卒なのかを言葉にし、受け入れ体制を整え、求める人物像を具体化し、伝える材料をそろえ、応募までの導線をつなぐ。この順番で進めれば、募集開始の時点で準備は終わっています。

準備期間は9か月あります。何から手をつけるか迷っている段階でしたら、現状をうかがったうえで優先順位を整理するところからご一緒します。

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